1.不登校の主たる要因?
・令和3年度の文部科学省の調査…小中学生の約50%が「無気力,不安」,小学生の13.1%, 中学生の11.0%が「生活リズムの乱れ,遊び,非行」
・日本財団の不登校傾向にある中学生の実態調査(年間欠席数は30 日未満も含む)…中学 校に行きたくない理由として,「疲れる」と「朝,起きられない」が,1位,2 位。そのうち,年間30日以上欠席した中学生は50%以上の生徒が「朝,起 きられない」
・不登校児童の医学的な問題についての検討(鈴木ら;不登校と発達障害不登校児の背景と転帰に関する検討)…睡眠障害が60%, 神経発達症が57%, 登校と睡眠の問題が,密接に関係していることが示されている.
※海外の16~18歳を対象とした,大規模研究(Sivertsen B, Pallesen S, Stormark KM, et al: Delayed sleep phase syndrome in adolescents: prevalence and correlates in a large population based study. BMC Public Health. 13)でも「睡眠・覚醒相後退障害は,不登校のリスクである」
2.起床困難を訴えて不登校に陥っている子どもの診断名
・睡眠・覚醒相後退障害
・不規則睡眠・覚醒リズム障害
・非24時間睡眠・覚醒リズム障害
などの概日リズム睡眠・覚醒障害
・日中の過度の眠気
・11時間を超える長時間睡眠
・過眠症
さらに,神経発達症の合併も。
・小学校高学年以降で中学2~3年生
3.不登校になりやすい家族の傾向
・家族全体が夜型の生活
・自分用のスマートフォン購入・ゲームへの没頭などをきっかけに就寝時刻が後退
・部活・通塾などの課外活動
・遠方の学校へ進学したことにより通学時間が延長し睡眠時間が短縮
・睡眠不足・起床困難があって,家族の協力でなんとか起床
・学校で居眠りなどの症状があっても,本人や家族や先生が「周りの人も似たようなもの」と考えて,改善しようとせず,極端な成績低下や,不登校になって初めて気づく
・友人関係のトラブルや,学習の困難感などをきっかけに睡眠・覚醒相後退障害に陥る
・起床困難で小児科を受診し,起立性調節障害の診断で治療を受けるが改善しない。
4.睡眠と不登校問題はニワトリタマゴ
・睡眠の問題のせいで不登校になるのか、不登校になったから睡眠に問題を生じるのか,その両方なのかはケースバイケース。
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少なくとも,睡眠の問題は,不登校を長引かせる一つの要因となる。
【参考文献】
平田(2023)子どものこころと脳の発達 Vol.14 No.1
【ベストコメント】
知能検査より、朝夜検査があればいいのかな
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