日曜劇場19番目のカルテ
第4話
https://www.netflix.com/title/82072592
https://www.tbs.co.jp/19karte_tbs/story/ep4.html
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内科医たけお氏が、日曜劇場『19番目のカルテ』第4話について、専門医の視点から振り返りを行った。この回は、健康診断で糖尿病が発覚した夫と、食事管理を徹底して支える妻の物語。半年経っても夫の検査結果が改善せず、非協力的な夫に妻が苛立ち、主治医にクレームを入れたことから、総合診療科が関わることになる。
まず、良かった点として3点を挙げた。第一に、主治医が一人で抱え込まず、総合診療科に相談したこと。第二に、総合診療科の徳重医師が「疾患ではなく病(やまい)を見る」という、生物・心理・社会的な側面から患者を捉えるBPSモデルに基づいた視点を示したこと。第三に、糖尿病治療には家族の協力が不可欠であり、夫婦で治療に取り組む重要性が描かれていたことだ。
一方で、専門医として多くの「ツッコミどころ」も指摘した。
最も重要なのは、この症例が単なる糖尿病ではなく「糖尿病(心身症)」であるという認識が、劇中の医療者に欠けていた点だ。
治療アプローチについても疑問を呈した。このようなケースでは、心理療法(動機づけ面接や家族療法)が有効であるにもかかわらず、医師が正論で説得しようとしていた。また、本来は管理栄養士や看護師など多職種(コメディカル)と連携してアプローチすべきであり、医師だけで解決しようとするストーリーに違和感があったという。
さらに、劇中の描写にも言及。「糖尿病は怖い病気」という言葉が繰り返されたが、これはかえって患者のスティグマ(偏見や差別)を助長しかねないと懸念を示した。また、患者の病態を整理する「病態仮説図」の作成は心療内科的で良かったものの、それをどう患者と共有し治療に繋げるかのプロセスが不十分だったと指摘した。
最後に、そもそもこの患者の血糖コントロールは本当に「悪い」状態だったのか、という根本的な問いを投げかけた。具体的な数値は不明だが、もし軽度の悪化であれば、医療者側が問題を大きくし、悪い循環を助長していた可能性もある。シンプルな薬物調整で解決できた可能性も示唆し、複雑な介入が必ずしも最善ではないと述べた。