今回の本は『ナショナリズムとは何か』。
著者:中井 遼
https://www.chuko.co.jp/shinsho/2025/11/102880.html
政治思想の専門家が、社会学や心理学の知見も踏まえながらナショナリズムを解説する一冊。
副題は「帰属・愛国・排外主義の正体」。えなりはナショナリズムが薄いタイプだからこそ興味があり、入門書として情報量が多くすごくまとまっている良書だと感じました。
フランスから帰国直後の収録で、自分のナショナリズムについても深く考えさせられた一冊。
【話すこと】
・愛国心や帰属意識はあった方がいい?恋愛と同じでプラスとマイナスがある。愛さねばならないは微妙
・エビデンスで感覚を覆してくれる。俗説をデータで修正してくれる
・「経済が悪くなると排外主義になる」は関係ないとのこと。実際は経済格差の大きい国が排外主義になりがち
・格差が大きいと下の人が不満を持つ。政治が解決できない時に排外主義が有効手段になる
・政治家が経済でアピールできない時に排外主義を選挙で使う
・ナショナリズムは帰属意識、愛国心、排外主義の3つで構成される
・ポピュリズムは大衆vsエリート。ナショナリズムは国家や民族の一体感を重視
・ワールドカップ予選をギリギリ勝った国の方が数年以内に戦争を始める確率が高いらしい
・勝ったことがナショナリズムを高めて気が大きくなる。そんなことを調べる人がいるのがめちゃ面白い
・ナショナリズムはフィクション。想像の共同体を身を持って感じられた
・えなりは帰属意識を全部フランスに対して思っている
・フナショナリズムというフィクションの中のフィクションを生きている。フィクションを現実で生きている面白さ
・税金や福祉が機能するのもナショナリズムがあるから。同じ国の人だから分配しようと考える
・国歌や「国民のみんなが知ってる歌」がナショナリズム形成に重要
・世論調査は見え方を気にして答える“歪み”がある。本当の自分の思想とは違う答えをしている
・メディアが排外主義勃興と報道すると「みんなそう思ってるから合わせとこう」となるのでは
・予告?たかしおは最近中国に興味がある。そのために本を買ったので、いつかよもやまで取り上げたい
一言
ナショナリズムはフィクション。でも自分で選び取ったフィクションを生きるのは面白い
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