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快食ボイス759・とっとり花回廊で思い出した植物との付き合い方

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はじめに この週末は米子に行っていた。 昔からよく遊んでいる友人が2人いて、3人ともウルトラマラソンをやっていたので、ウルトラ三兄弟と自称したりして、ここ15年くらいいつも3人で集まっている。 その一人が4月からドイツへ赴任することになった。 もう一人は今、米子で仕事をしていてマンションを買ったという。 「じゃあ新居見学で泊めてもらって、出発前にみんなで飯を食おう」ということになった。 米子には「前田商店」というお気に入りの店があり、いいワインをたっぷり飲んで食べて、気持ちのいい夜だった。 --- とっとり花回廊とは——植物園的な充実度 せっかく米子まで行くなら、と今日立ち寄ったのが「とっとり花回廊」だ。 候補には足立美術館もあったが、以前に行ったことがあるのでこちらにした。 施設としての充実度は相当高い。 温室でランの展示やユリの大規模展示があったり、熱帯植物のゾーンがあったりと、いわゆる植物園的な構成だ。 車椅子でも楽しめる工夫もある。 ただ、歩けるほど絶対的に楽しい。 トレイル的な屋外エリアもあって、距離や工程を気にせず歩き回れる体力があるなら、それだけで来た価値がある。 入場料もそこまで高くないので、米子・安来エリアを訪れる際はぜひ行ってみてほしい場所だ。 --- 温室より屋外——僕は野草が好きなのだと気づいた ひと通り見て回りながら、自分の感覚が再確認できた。 温室の珍しい熱帯植物、外国から持ってきた花が美しく咲いている、それ自体はすごいことだと思う。 けれど正直なところ「凄いね」で終わってしまう。 あまり惹かれない。 一方で、普通に路面や野外に咲いている花を見ると、そこに引き寄せられる。 冬の寒さを越えて花をつけた植物に、素直にいいなと思う。 どうやら僕は「山野草」が好きなのだ。 考えてみると、実家の母は山野草がとても好きな人で、庭には山野草がたくさん植えてある。 帰省するたびに「今これが咲いてるから見て」と、一通り案内してくれる。 僕もそれが嫌じゃないから付き合って「これは何?」「そうなんだ」と聞きながら見て回る。 その影響を受けているのかもしれない。 --- 見られてよかった花たち 今回、特によかったのはカタクリの花だ。 可憐という言葉がこれほど似合う花もない。 咲いているのを見られただけで、来た甲斐があったと思った。 ほかにササユリらしき植物も見かけた。 6月になったら咲くのかもしれない。 近かったらまた来たい、と思うほどだった。 福寿草もほぼ終わりかけだったが、一輪だけ残っているのを見ることができた。 マンサクの仲間では、トサミズキとヒュウガミズキが両方咲いていたのもうれしかった。 コブシやハクモクレンもたくさんあって、咲き始めのサクラも見られた。 ソメイヨシノはまだだったが、寒緋桜や春よこいという比較的新しい品種も楽しめた。 --- 余談:ソメイヨシノと、これからの桜の話 ソメイヨシノは江戸時代後期に広まった品種で、全部クローンだ。 戦後に各地で植えられたものが、そろそろ寿命を迎える時期に差し掛かっている。 葉が出る前に花だけ咲くあの美しさ、散り際の潔さ——日本人の感性に合うのはわかる。 ただ、これからはソメイヨシノだけでなく、オオシマザクラやエドヒガン(江波山にある)なども混ぜて植えて、春を通じてさまざまな桜を楽しむ文化になってほしいと思う。 オオシマザクラの葉は伝統的な桜餅にも使われてきたように、各品種にそれぞれの魅力がある。 --- アクセス情報(車なしでも行ける) 米子駅から鳥取花回廊まで、無料のシャトルバスが出ている。 1時間に1本程度なので時刻は事前に確認しておきたい。 広島からは高速バスでバスセンターや広島駅から米子まで行けて、片道およそ4,300円ほど。 車がなくても楽しめるのだ。 明日は安来市・和鋼博物館の話を書く予定だ。 たたら製鉄と産業史の、少しマニアックな話になる。
3月29日
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