1.敵意帰属バイアスが解決を妨害する
・敵意帰属バイアスが作用すると,中立的な言動であっても 相手は自分に敵意があると認識してしまう可能性が高まる
・加害者の行動が意図的,特に悪意によるものと知覚した時には,敵意が生じやすい(大渕・小倉1985)
・相手の敵意を認知した場合には,認知した側は相手を加害者として怒りが生じる可能性が高いが,その敵意・認知が敵意帰属バイアスのはたらきによる場合,生じた怒りは本来発生 し得なかった。この場合は,実際よりも「対立が激化している」と捉える認知が発生しているので,理想的な解決から遠のく可能性が高まる。
・敵意帰属バイアスは社会的状況を示す手がかりについての注意の取捨選択と,得られた情報の解釈の仕方において発生する認知の歪みを原因としている
2.認知バイアスを修正する
大きく分けると2種類ある
①注意バイアス修正 (Attention Bias Modification;ABM)
ドット・プローブ課題(注意がどこに向きやすいかを図る)などの基本的な認知心理学的課題を用いて,脅威的である手がかり(例:敵意に 関連する言葉,怒った表情)から注意をそらすような反応が強化されるような偶発性を作り出す。
②解釈バイアス修正(Interpretation Bias Modification;IBM)
敵意の有無が曖昧な社会的手がかり(例:対人関係のシナリオ,表情の画像)をより良性で敵意のない方法で解釈するように個人を訓練し,状況手がかりの肯定的または中立的な解釈が強化されるようにするもの(Ciesinski et al., 2023)。
・AlMoghrabi(2023)の,16 の研究をメタ分析によるレビューをした論文では、解釈バイアス修正は敵意的解釈及び敵意なし解釈に中程度の効果をもたらすものの,訓練方法と類似 した方法でのみ効果を示したために一般化はされないことが示唆された(AlMoghrabi, 2023)。
【参考】
笠間(2024)対人葛藤における敵意帰属バイアス,人間情報学研究科年誌 29号
【マスターのおごり一杯】
あきねさん「ほらほら、やっぱりスピを科学する流れが」カルーアミルク/コーヒーリキュールとミルクの甘くてまろやかな味
#敵意帰属バイアス
#認知バイアス
#認知バイアス修正
#注意バイアス修正
#解釈バイアス修正
#ABM
#IBM
#心理学
#社会心理学
#対人関係
#コミュニケーション
#葛藤解決
#怒り
#認知の歪み
#メンタルヘルス
#行動療法
#心理学研究
#ドットプローブ課題
#AlMoghrabi2023