1.ABAが起こした事件
1997~2018頃までといわれているフロリダ州オーランドのCarlton PlamsではABAを基盤とした介入を知的障害者に対して提供することをうたっていた。
・過剰な身体拘束
・長時間の隔離
・罰を中心とした行動管理
など現在では完全に禁止されている手法が多用されていた。
州が介入するまで放置され、人権侵害の象徴として国際的な批判を受けた。
2.事件を契機とする学界の動き
実践家の育成過程で習得すべき知識と臨床技能を定め、資格取得後の継続教育と倫理規定を整備することで質保証を目指した
・1998年に米国で行動分析士認定協会(Behavior Analyst Certification Board: BACB®)が設立(Sellers et al., 2023)。 認定資格の発行により質の保証に取り組み(Moore & Shook, 2001)、倫理規定を定め(Behavior Analyst Certification Board, 1999)、現行の倫理規定(Behavior Analyst Certification Board, 2020)までに改定と補足を繰り返してきた。
・規定への違反に対してはメンターによる再教育、認定の停止、資格の剥奪どの罰則を整備
・スーパーバイザー訓練の基準
・継続教育の提供者へのガイドライン
・自閉スペクトラム症に対するABA 治療のガイドライン(Behavior Analyst Certification Board, 2014; 最新版はCouncil of Autism Service Providers, 2024 参照)などを作成。
・認定試験の受験資格条件はBACB®が指定した大学での単位取得とスーパーバイザーの下での一定時間の臨床訓練
・世界中で300以上の大学が指定校として認められている(Carr & Nosik, 2017)。
※日本にはない
3.BACBの資格取得制限
・2019年12月各国の法律や制度の違いに起因する4つの理由で、米国とカナダの居住者のみに資格取得を制限する大きな変更と、基本的に各国の独自性に任せられることとなり、2023年1月1日をもってBACB®認定資格は 日本を含め北米以外の国の居住者からの新規申請を受け付けなくなった
【参考文献】
石井・久留宮・松田・ネッポ香織・杉山・竹島(2026)日本におけるABAサービスの実態に関する調査,行動分析学研究 第40巻 第2号
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