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快食ボイス848・AI画像生成がデザイン業界の倒産に与える影響

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14年ぶりの高水準という数字 会食ボイスXの投稿で見かけて、東京商工リサーチのリリースを読んだ。デザイン業の倒産が、いま相当な高水準になっているという。 2026年上半期(1-6月)のデザイン業の倒産は40件。前年同期比で166.6%増、つまり2.7倍近い。40件を超えたのは2012年同期以来、14年ぶりだそうだ。このペースで進むと、年間では2011年の80件を抜く可能性もあるという。 内訳を見ると、倒れているのはほとんどが零細だ。従業員5人未満が36件で、全体の9割を占める。個人か、それに近い規模の事務所が、次々に立ちゆかなくなっているという絵が浮かぶ。 TSRはこの倒産を、大きく三つのパターンに分けている。顧客がデザインを内製化して受注が細るケース、紙媒体が主力の会社がデジタルシフトに置いていかれるケース、そしてインテリアデザインがハウスメーカーの倒産に巻き込まれるケース。順に見ていきたい。 --- 「内製化」とは、みんながAIで画像を作りはじめたこと 一つ目の「内製化」は、端的に言えば、みんながAIで画像を生成するようになったということだと思う。 以前は、ちょっとした告知一枚でも、デザイナーに頼まないと作れなかった。それがいまは、AIにポンと投げればそれらしいものが返ってくる。もっとも、細かく指定するほどずれていく、という難しさはある。オープンな問いのまま「こんな感じでよろしく」と投げると、トンチンカンなものが出てきて、そこを直せあそこを直せとやっているうちに、どんどんおかしくなっていく。ある程度は要件を定義して、この制約の中で作れ、と囲い込んでやる必要がある。 ただ、使い慣れた人ならそこそこのレベルまで持っていける。きちんとしたロゴや、看板になる告知はもちろんプロのデザイナーでないと無理だが、一過性のイベント告知くらいなら「AIに作ってもらったやつでいいや」となる。著作権の問題もクリアしやすい。実際、ネット上の告知でこれはAIだな、というものを最近やたらと見かける。紙の告知自体が減り、ネットの画像が増えたことも背中を押している。これはもう、仕方がない流れだと思う。 --- 紙とインテリア——AIだけではない要因 二つ目の、紙媒体からデジタルへの移行は、今年になって急に起きた話ではない。雑誌が減り続けているのはずっと一貫した流れで、今回の急増の主因とは思いにくい。 三つ目のインテリアデザインは、AIとは別の理由だ。人件費が上がり、円安で材料も高くなって、家がなかなか建たなくなっている。TSRの別のデータでは、ハウスメーカー(木造建築工事)の倒産は2026年上半期で118件、前年同期から約9割増だという。建てられないから中古をリニューアルするか、賃貸のままでいく人が増える。給料が増えないまま物価だけが上がるのだから当然だ。建てる件数が減れば、内装や家具のデザインを請けていた会社も連鎖して倒れる。 だから、TSRの見出しが「AIの広がりも影響」と、あくまで「も」で書いているのは正確だ。三つのうちAIが直接効いているのは一つ目で、残りはデジタル化と住宅不況。デザインの世界は、三方向から同時に締め上げられている、というのが実態に近い。 --- どのAIを、何に使うか 画像生成で主流なのは、いまのところChatGPTとGeminiの二つだろう。僕もこの会食ボイスのサムネイルはChatGPTに作ってもらっている。僕の感覚では、GeminiよりChatGPTの方がクオリティが高い。 一番課金して使っているClaudeは画像を生成できないが、その代わり文字を扱う仕事や深い調べ物には強い。だから画像生成は遊びのようなもので、そこは無料の範囲で十分だと割り切っている。Geminiはとにかく連携が売りで、iPhoneのSiriにも搭載されると発表された。実際、AppleはSiriの基盤にGeminiを採用し、この秋のiOS 27で載せてくる。Googleのサービスと全部つながるのだから、これは相当便利になる。 Claudeは遅い。僕はOpusを使っていて、その上にFableというのもあるのだが、Fableにすると考える時間がさらに延びる。何か聞いても、まず言葉の定義をはっきりさせてから、と前段階に入っていく。僕はそういうのが好きだが、ちゃちゃっと答えてほしい人には向かない。速く欲しい人はGemini、その中間でバランスがいいのがChatGPT。結局は使い方次第で、自分の用途に強みのあるAIを選べばいい。 --- 食われるのは、いつも下からだ デザインの世界でも、AIに食われているのは下の方からだ。トップクラスのデザイナーは食われない。これはどの職業でも同じで、税理士や公認会計士がAIに食われると言われても、上の人たちが消えるわけがない。 机の上でパソコンを使う仕事は、これからどんどん削られていく。クオリティを上げ続ければまだ有意性は残るが、それがいつまでかは分からない。だから若い人がこれから仕事を選ぶなら、物理的な何かが介在する仕事を考えた方がいい。料理は、少なくとも僕が生きているあいだにAIには作れないと思う。体を持たせたとしても、味見ができないからだ。エアコンの取り付けも、現場ごとに形が違うから調整が要る。家を建てるのも同じで、だから今あれだけ大変なことになっている。 市場経済で動いている以上、スキルに希少性があるほど値段は高くつく。大工の給料はすでに上がっているらしい。建ててもらわなければ困る人は、割高でも頼むしかない。逆に、誰でもできる——AIですらできる仕事は希少性がないから安くなり、やがて「AIにやってもらうから、あなたはいらない」となる。 同じテーマで何度か話してきたが、思った通り、デザインの世界でもAIに食われはじめた、という数字が出た。ソースのURLも貼っておくので、ご自分でも見てみてください。
8月4日
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