今までブログに
「しなりを転がして踏む」
この踏み方さえ出来ればバレエは踊れる。
と書いてきました。
ほとんどの人が「しなりを転がす」という言葉の意味がわからないと思いますので、今回はその説明をします。
下はゴルフメーカー、キャロウェイのバルトレイナー公式サイトの1番上の写真です。
バルトレイナーは靴底が船底の靴です。
https://twitter.com/passive28467272/status/1621013266947510272?t=i-WL7R_LPi0V4N-nYUAsYw&s=19
靴の上に曲線の赤い矢印があります。
この赤い矢印はバルトレイナーを履いた状態でバランスを取る時の体重のかかり方です。
このバランスの取り方は、踵とつま先がシーソーのような関係性なので「アテールで踵を踏むとルルベしたくなる」「ルルベで立っている時は踵を踏んでいる」感覚になります。
そしてこの矢印の方向は、土踏まずで「床を掴む(つかむ)」ような体重のかかり方であることがわかると思います。
この赤い矢印が球の上半分で、靴底が球の下半分です。
2つを組み合わせると完全な球になります。
ポワントに立った時やタンジュ等をした時に、縦矢印と横矢印の重なる位置がはじき飛ばされ、土踏まずの頂点に踏んだエネルギーが集まります。
それが本物の甲出しです。ナチュラルに甲が出てしまうのです。
ここで皆さんの頭の中には「人間の足裏は球ではないよ?」という疑問がわくと思います。
バルトレイナーを履いてない状態で足裏を球にするには「土踏まずを潰す」ことが必要です。
今までのバレエの常識とは逆が本当の正解です。
土踏まずを脱力して体重で潰して「踏む支点」を回すことで「土踏まずが落ちてるけど落ちてない」「土踏まずが下がっているけど上がっているような」という状態が作られます。
さらに「踏む支点」から脚をしならせます。
そうするとバルトレイナーの写真の2本の赤い矢印が生まれます。
この時、「土踏まずで床を掴んでないけど掴んでいるような」感覚が生まれます。
実は私自身も昔は「土踏まずで床を掴んで」という指導をしていた時期があります。
実際に土踏まずで床を掴んでいるような感覚があったからです。
でもこの指導で私のようにしなりで踏めるようになった生徒はいませんでした。
私は「土踏まずで床を掴んでいるような感覚」があっただけで、実際に「土踏まずで床を掴んでいた」わけではないからです。
ですから土踏まずで床を掴むという方法は、正解のような感覚がする間違った方法です。
今回説明した踏み方だと
5番に入る。
ターンアウトする。
甲を出し切って立てる。S字ラインの脚になる。
踊りがしなやかになる。
脚が上げやすくなる。(足先の重たいボールを振り子で放り投げることが出来るから)
等のメリットがあります。
この踏み方が、生まれつき踏めてる人の踏み方です。
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