ベイリーカフェ vol.12～アカデミーの最適人数

エソテリック東京がお届けする「ベイリーカフェ」。このカフェでは、私個人的の気づき、または趣味の映画鑑賞、研究している占星術などを、アリスベイリー秘教学の世界と結んで、エソテリックという叡智をご紹介する時間。いっぱいのコーヒーと共に「ベイリーカフェ」で、20分ほど寛いでいってください。今日もみなさんが魂の断片、智慧の光をもちかえれますように～魂（カバラ）の学校―その道程と陥穽ゼブ・ベン・シモン・ハレヴィ著 1 自然な設定カバラの伝説によれば、聖なる方であられる神は、〈存在〉という〈自然界〉の上にある高い所の学院を率いていると言われる。この集まりは、偉大な人類の霊によって構成されている。その方々は地上の人生において最高の自己実現を達成した人たちで、トーラーの最も深い意味直接教えてこられた。またその上、伝統的にこうも言われている。この頂点にあるグループからつながるアカデミーの連鎖があり、そこで人類が教えのいろいろな部門を勉強している。（中略）これらのグループは、彼らの指導者の名前で呼ばれる。モーセのアカデミーとかアーロンのアカデミーという名前がついている。これはそれぞれのイエシバ (訳注 yeshiva 学校の正式な言い方)が先生の個性によって学ばれていたことを示唆するだけでなく、成長のための独自の流派にかかわっている学校があったということも意味する。どんな偉大な霊的伝統も、地上で展開するのと同じように、いろいろな学校や流派を持っていることは疑いもない。しかし、天上の位階を上がっていけば、各流派は互いに似通ってきて、原理においてはスーフィーも仏教徒もヒンドゥもクリスチャンも、神秘家の違いは分からなくなってくる。このレベルにあれば、マグス (訳注 The magus 魔法使い) やグノースティック(訳注 the gnostic グノーシス派の僧侶)、メーソンとシャーマンにはほとんど違いはない。ここで教えは同じであって、形(外側)は内容と内奥の意味の中に溶解する。人は真の教えが一つなら、どうしてこんなにいろいろな宗教があるのかと問うかもしれない。それは、人類の歴史を観察してみると、自分のやり方に固執する、そこここのセクトにもっぱら責任がある。このような衝突は理解の低い所でしかみられない。しかし物理的、社会的見解の多様性は宇宙の法則なのである。つまり、理解の根源から離れれば離れるほど偏狭で特殊化するというのが、総合的な現実把握と言えるのである。全体的視野というのは分離のない神性との合一がないとありえないのである。しかしこのようなことは成長の最終段階であって、霊の道にある最初の一歩と最後の一歩の間には、たくさんの段階と脇道がある。これが普通の世界にさまざまな入口が存在する理由である。それが求める人が既にその道に入っている人に〈接触〉できるのを可能にするのである。よく準備された仲間を持てば、さまざまなことが可能になる。それは一人ではできないことである。本著はそのような霊的集団についての書物である。グループというものがどのように個人と絶対の間の霊的発達の段階を作りうるか、どのようにその異なったレベルで働くかについてである。（12ページ）しばしばこの絶望と孤独にあっては、そのような接触が間近にあるとは思いもつかない。有り難いことに、〈摂理〉はある状況を創り出す。そこでときに「その道の人」と呼ばれる、友の一人だと思える人に出会えるチャンスを与えられるのである。そしてそのチャンスを逃さなければ、〈源〉への回帰の旅を始めるために、ある家族の輪に入るのである。しかしこの家は今までとは非常に異なったものである。これが人類の霊的下部構造を形成するグループや学校、流派や伝統の内なる位階に相当するレベルの最初の段階である。（19ページ）