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朝礼スピーチが無意味だった残念な理由

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こんにちは、溝口駅長です。 先日、しゃべるネタに困って、とっさに「家庭用プリンター」や「シュッダー」の話をしました。こんなネタでもそれなりの話にできたのは、日ごろから身の回りの物事を気に止めているからですね(自画自賛)。 とにかく何かしゃべらないといけないシーンとして、ふと思い出したのが、私の会社員時代にあった朝礼スピーチです。 当時を思い出して、改めて考えたことをお話しします。 形骸化した朝礼スピーチ 私が以前勤めていた会社では、毎朝の朝礼で、必ず誰かが3分間スピーチをすることになっていました。 当番制で回ってくるこのスピーチ。 元々は、新人の育成や業務上の課題共有、知見の共有などの目的があったのだと思います。 しかし、私が入社した頃には、「スピーチをする決まりだから、やっている」というだけの形骸化したイベントでした。 スピーチの内容は、仕事の話から休日の過ごし方まで、完全に自由。しかし、この「自由さ」こそが、かえって話しにくさを生んでいました。 大勢いる職場で、全員が親しい関係というわけではありませんし、仕事内容もバラバラです。そんな中で、何を話せばいいのか。多くの人がとまどっていたように思います。 3つの致命的な欠陥 この朝礼スピーチには、主に3つの問題がありました。 第一に、目的の不在です。なぜこのスピーチをするのか、それによって何を達成したいのか。これが明確でないまま続けられていました。 第二に、テーマ設定の曖昧さです。「何を話してもよい」という自由は、逆に話し手を困らせます。仕事に関する課題や、業務改善の提案など、具体的なテーマがあれば、話しやすかったはずです。 第三に、フィードバックの欠如です。スピーチが終われば「はい、ご苦労様」で終わり。内容に対する感想や意見交換もなく、ただの「喋りっぱなし」になっていました。 形骸化した慣習の問題点 これは、企業における「ブルシットジョブ(無意味な仕事)」の一例かもしれません。 景気の良かった時代なら、こうした非効率も許容できたかもしれません。が、現代ではそうもいきません。特に AI や IT による業務効率化が進む中、人が行う作業の一つ一つに意味が問われる時代となっています。 たった3分とはいえ、全員が集まって行うスピーチ。 その間にも電話は鳴り、仕事は待っています。本来の目的を失った活動は、貴重な時間の浪費でしかありません。 「スピーチをやめる」という決断もあり得たはずですが、それを決める人がいなかったことも問題でした。 スピーチの価値を再考する 「スピーチそのものが無意味だ」と言いたいのではありません。 私のように人前で話すことが苦手な人間にとって、スピーチの機会を得ることは、成長のための重要な訓練となりえます。 大切なのは、以下の点を明確にすることです。 なぜそのスピーチを行うのか(目的の明確化) 何について話すべきか(テーマの設定) どのようなフィードバックを行うか(成長のための仕組み) これらが揃っていれば、朝礼スピーチは有意義な活動となるはずです。 逆に、これらが欠けているなら、その活動の存続自体を見直すべきでしょう。「昔からやっているから」は、活動を継続する理由として不十分なのです。 皆さんのまわりに、昔から続けている意味不明な慣習はありませんか?
2024年12月5日
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