「つまらない本」
それが郷土本に対する共通認識だと思っている人は多いかもしれません。実際に私自身も半年前まではそうでした。図書館や資料館にごく限られた人が「読む」ためにひっそり置かれている、ただそれだけの存在だと思っていたんです。
ところが、雫石町のROOMというカフェで「雫石と宮沢賢治」という本を手に取った時、その認識は大きく変わることとなります。
それ以外にも、「旅人の本」や「発明を集めた本」など数冊を手に取ったのですが、それらを読む際に共通していたのが「今の暮らしに置き換える」という変換作業でした。一方で、郷土本に対してはそのようなことはせず、ただ「読む」だけだったことに気づいたんです。
そう考えた時、ただ「読む」とか「研究する」とか「要約する」といった直接的な行動ももちろん大切ですが、それ以上にどう「妄想する」かが重要なんじゃないかという結論に至りました。
例えば、「雫石と宮沢賢治」は実在した場所と人物の関係について書かれた史実です。そこに「地域の妄想」を掛け合わせるのです。地元の人なら土地勘がありますから「地理的妄想旅」に出掛けることができます。訪れたことのない人なら「地理的妄想旅」に必要な「地図」が欲しくなるでしょう。
その結果、「地図」は実在した人物の足跡をたどるツールとなり、拡張すればポイントごとのグルメマップにも、映えスポットの案内にもなります。
そんなわけで、【郷土本は】地域の妄想を起動するスイッチだと言えそうです。
※この放送はstand.fmのAIテキスト読み上げ機能で作成されています。