「過去問は早いうちからやった方がいい」
「いや、過去問をやる前に、まずは授業をしっかり受けるべき」
中学受験のSNSを見ていると、こんな正反対の意見を目にすることがあります。
では、実際にはどちらがいいのでしょうか?
今回の国語ラボラジオでは、集団授業で中学受験国語を指導してきた立場から、「過去問」と「通常授業のテキスト」の違いについて考えてみました。
僕はこの2つを、芸人さんの「鉄板ネタ」と「新ネタ」にたとえて考えています。
通常授業のテキストは、何年も何度も授業で扱い、子どもたちがどこでつまずくのか、どんな間違い方をするのかを見ながら、毎年ブラッシュアップしてきた「鉄板ネタ」。
一方、入試過去問は、その学校ならではの出題傾向を知ることができる一方で、基本的にはその年に初めて扱う「新ネタ」です。
もちろん、過去問には過去問にしかない価値があります。
時間配分や問題構成、記述問題の傾向、文章のタイプなど、その学校を受験するのであれば知っておきたい情報はたくさんあります。
だからこそ大切なのは、「過去問と通常テキストのどちらが優れているか」ではなく、それぞれの役割を理解して使い分けることなのではないか――というのが今回のお話です。
後半では、2025年度立命館中学校で出題された、加瀬洋介さんの「突然の雨にご用心」を紹介します。
オゾン層が破壊され、地球が巨大なドームに覆われ、AIによって100年先の天気まで決められている――そんなSF的な世界を舞台にした物語です。
ところが物語の中心にあるのは、亡くなった夫を待ち続けるおばあちゃんと、ある女の子への恋心を抱える少年。
SFという設定によって客観的な読みを要求しながら、同時に人と人との感情をしっかりと読ませる、とても印象的な文章でした。
個人的にも、2025年度の入試問題の中で特に好きだった文章の一つです。
中学受験の国語を、単なる「問題の解き方」だけではなく、文章そのものを楽しみながら考える時間にしてもらえたらと思っています。
通勤・通学や家事のお供に、ぜひ最後までお付き合いください。
【今回のテーマ】
・過去問は早くからやった方がいい?
・通常テキストと過去問の違い
・集団授業と個別指導では教材の使い方がどう変わる?
・通常テキストを「鉄板ネタ」と考える理由
・過去問を「新ネタ」と考える理由
・過去問演習を通常授業につなげるには?
【今回紹介する入試問題】
立命館中学校 2025年度
嘉瀬洋介「突然の雨にご用心」
SF、夫婦の愛、家族、そして少年少女の恋。
さまざまな要素が一つの物語の中に組み込まれた、個人的にもかなり好きな文章です。 #中学受験 #中学入試 #過去問 #過去問演習 #中学受験国語 #国語 #受験勉強 #中学受験勉強法 #立命館中学校 #国語ラボ #国語ラボラジオ #受験生 #塾講師 #中学受験生 #教育