【言葉は行動】言葉が持つ力を引き出す方法
1.言葉は行動
・面接場面や臨床場面での多くの言語行動は、独立変数、 あるいは介入によって変化する従属変数と位置づけられる。
・「Verbal behavior」Skinner (1957)
話し手(書き手、送り手)の行動は聞き手(読み手、受け手)の行動によって制御される
・他者を理解するとは、他者に原因を求めずに、他者の行動随伴性と研究者・実践者自身の行動随伴性との双方を分析することにある。
例)×「AはB障害だからCなのだ」 ○「AとBがCのときにあるときDは起きる」
2.言葉の力を引き出す方法
・言語行動を独立変数として、教示、ルール制 、言行一致訓練、条件性動機づけ操作などの機能を操作し、積極的に介入パッケージに取り込む
例)「今週の木曜日の~時にAをする」
・ターゲット行動と同時に併存生起した支援者・被支援者の言語行動を記録することで、研究・実践チームでの共通のデータとして作業仮説を生成し、次の研究・実践の独立変数・従属変数とする、など有効に活用できる。
仮説)スキンシップはチームワークを上げ、作業効率を上げる
介入)会議で「朝チームメイトはハイタッチをする」というルールを生成
反証)会話が増えて仕事の効率が上がった。しかし残業が増えた
3.約束したのにできなかったとき
行動分析のスタンス
・①作業仮説 → ②反証 → ③次の作業仮説 → ④実施 を繰り返す
・常にポジティブデータもネガティブデータも統括して、 ヒューマンサービスの現場に活用できるよう適合化をはかる。
・般化しなかった場合、これは支援の失敗ではなく、環境に原因がある可能性を見出したと判断し環境整備の契機にする。
例)家でうまくできたことが学校でできないのは、学校にそれを阻害する要因がある
【参考文献】
山本(2021)徹底的行動主義と応用行動分析学――ヒューマンサービスの科学・技術の共通プラットホーム, Japanese Journal of Behavior Analysis 2021, Vol. 35, No. 2
【ベストコメント賞】
ドゥルルが長そうだな。
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