今回の本は『「あの戦争」は何だったのか』。
著者:辻田 真佐憲
https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000417459
講談社現代新書の一冊。太平洋戦争をはじめとする「先の大戦」について、日本はどこで間違えたのか、いつ始まったのか、掲げた理想はすべて誤りだったのか、大東亜の国々は日本をどう見ていたのか、という4つの疑問に答える本。
著者が各国の歴史博物館を巡った経験も交えながら、歴史との向き合い方を考えさせられる一冊です。
【話すこと】
・解釈された物語としての歴史。歴史は後世の人が検証して作るもの
・フランス語で歴史(histoire)と物語(histoire)は同じ単語。英語もhistoryとstory
・過去は変えられないが、歴史はいかようにも変えられるものだなと思った
・記録をどう解釈するかは今を生きている人次第。政治的レトリックとして使われやすい
・各国の歴史博物館で同じ事象でも表現の仕方が全く違う
・歴史のifを考えるのは難しい。小林秀雄「ifは必然というものに対する人間の復讐」
・えなりがマリー・アントワネットを死なせない方法を考えた結果、前代の王様が感染症にならなければという結論に
・歴史の必然性は恐ろしい。遅かれ早かれその事象にたどり着く
・ヒトラーは「器」。土壌があったものを受け止めた結果。人は社会において器のような存在
・日本人と災害。自然災害が多く「頑張る」「耐える」しかできない(深井さんの言葉から考える)
・日本の方が暑いのにヨーロッパより気候変動に対する意識が低い。自然災害として捉えている?
・空襲被害を自然災害のように捉えてしまう恐れがある(辻田先生の指摘)
・戦争も一般人にはコントロールできない自然災害と同じ、と考えると確かに
・日本人は大人になってから学ばない。終身雇用で教わったことだけやれば安泰だった構造
・災害の受け止め方と学ばない社会構造は関連しているのかも
・持っているストーリーの要素が違うから、他人との会話が面白い
・利害が絡むとインセンティブで目的が変わり、同じ人でも全く違うことを言うのだけれど
一言
歴史は解釈された物語。でも、学ばなければ同じ過ちを繰り返すだけ
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