今回の本は『これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話』。
著者:カトリーン・キラス=マルサル
翻訳:山本 真麻
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309231372/
イノベーションとジェンダーをテーマに、経済の中で見過ごされてきたアイデアを掘り下げる一冊。
車輪付きスーツケースが1970年代まで開発されなかった理由や、AI開発の偏りなど、具体的なエピソードを通じて、ジェンダー観が発明や技術革新にどのような影響を与えてきたかを論じています。
【話すこと】
・車輪が発明されてから5000年経って、やっと1970年代に車輪付きスーツケースが登場
・宇宙には行けたのにスーツケースは思いつかなかった不思議。ジェンダー観が発明を阻害
・「荷物は男性が運ぶもの」という圧力。ショッピングカートも男性客から「侮辱だ」と批判された
・安全なものがなぜか「女性向け」と見なされる不思議。電気自動車も同じ運命をたどった
・論理的思考は男性的、肉体労働は女性的という二分法が技術開発の方向性を歪めたのでは?
・思い込みが発明を阻む。マウスが使えなくて外付けトラックパッドを買ったけど、ノートPCを動かせば良かった話
・AI開発は思考ばかりに偏り、肉体的な動きの研究が遅れている背景にもジェンダー観が?
・AI時代に感情労働の価値が上がる?それとも男性がまた乗っ取る?プログラミングで起きたことの再来
・宇宙ロケットは開発できるのに傘は変わらない。フランスでは雨でも傘をささない文化
・ホモサピエンス(賢い人)なのに全然賢くない?環境や思い込みに縛られ続ける人類
・雨に濡れるのが嫌なのも人間の勝手な価値観。動物は気にしない
一言
思い込みが未来を奪う。柔軟に考えられたら、もっと便利な世界が待っているかも
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