最近、私の母に面影が似た80代の女性が漢方相談に来てくださっています。
実は最近、兄から実家を手放す時期ではないかという話があり、寂しさからどのように心を整理すべきか悩んでいました。
そこで、思い切ってその患者さんに相談してみました。
すると彼女は一言、「あなたいつも忙しいから、積んでいくから、なくしましょう。」と、穏やかに、かつ明快に仰いました。
ご主人を亡くされ、ご自身の実家やお墓の整理も経験された彼女の言葉には、重みがありました。「いろいろ積んでいくから、なくしましょう」という言葉に、私の心は大きく動かされました。
### 「心の新陳代謝」が新しい幸せを運んでくる
彼女の言葉は、まさに「断捨離」の本質でした。古いものを手放してこそ、新しいものが入ってくる。寂しさはありますが、今は実家とお別れする段階に来たのだと腑に落ちたのです。
人生において新しいことを始める時、過去をいつまでも引きずっていてはいけません。悩みは尽きないものですが、今を生きる中で生まれる新しい悩みと向き合ううちに、過去の悩みは自然と薄れていくものです。思い出したいものだけを大切に残し、今の自分にとって不要なものは手放していい。これは「心の新陳代謝」なのだと、その方に深く感謝しました。
人と会話をし、交流することは本当に大切です。私はこれからも、漢方相談という「交流の時間」を大切にしていきたいと思っています。皆さんも何かに悩んだ時は、人生経験の豊かな方に少しお話を聞いてみてはいかがでしょうか。