昨日は「薬膳スープ蒸しランチ会」を開催しました。スープを約8時間じっくりと煮込み、そのスープでお粥を作ったり、季節のお野菜を煮込んだりして楽しむ会です。
メインのお肉は、前日から八角や丁子(クローブ)、五香粉といった漢方特有の香りがするスパイスで煮込んだ豚肉をご用意しました。
#マレーシアの「肉骨茶(バクテー)」をヒントに
このメニューは、東南アジア出張が多かった主人の話から着想を得たものです。マレーシアには「肉骨茶(バクテー)」という肉の漢方煮込みがあり、体の「陽の気」を上げる生薬がたっぷり入っています。
スパイスの効いたお肉が優しいスープの出汁となり、非常に深みのある味わいになります。参加者の皆さんも、この煮込み料理と蒸し料理の両方を喜んでくださいました。
# 「体が重い」原因は胃腸の湿気とエネルギー不足
昨日はあいにくの天気で「湿気で体が重い」という声もありました。この「重だるさ」の原因は、湿気とエネルギー不足にあります。
特に夏に冷たいものやフルーツを摂りすぎると、胃腸の中に余分な水分が溜まり、胃腸が疲れてしまいます。
#胃腸は「鍋」、腎陽は「火」のイメージ
この仕組みを「お鍋」に例えてお話ししました。
胃腸をお鍋、その中にある水分を具材だとします。お鍋を火にかけると湯気が出ますが、この湯気が私たちの「肺」を潤す水蒸気になります。呼吸で吐き出す息に湿り気があるように、肺は常に潤っている必要があるのです。
しかし、お鍋(胃腸)が冷えていて湯気が出ないと、肺まで潤いが届かず乾燥してしまいます。これが秋に起こりやすい「肺の乾き」の原因です。肺を潤すためには、まず胃腸を温めて湯気を出すことが大切なのです。
#腎のエネルギー「腎陽」を大切に
お鍋の下で火をくべているのは、腎臓にある「腎陽(じんよう)」という生命エネルギーです。
このエネルギーは年齢とともに弱まりますが、冷たいものを摂りすぎて無理に火をくべさせると、さらに消耗してしまいます。
今回のバクテーに使った八角、丁子、肉桂(シナモン)などは、この「火」を助け、胃腸と腎を芯から温めてくれる生薬です。
#胃腸を温めて、肺と皮膚を潤す
薬膳スープを食べて汗をかくと、スッキリするだけでなく、肺やその一部である皮膚も潤ってきます。
空咳が気になる方には、梨や豆乳、大根、白きくらげといった「白い食材」もおすすめですが、まずは土台となる胃腸を温めることが重要です。
「胃腸をしっかり温めることで、その水蒸気が肺を潤す」
この仕組みを意識して、皆さんもぜひ温かいものを摂り、体の湿気を払いながら秋の乾燥に備えてみてください。