フィッシャーマン・ジャパンは、2014年7月に宮城県石巻市の若手漁師たちが中心となって設立された団体。漁業のイメージをカッコよくて、稼げて、革新的な「新3K」に変え、次世代へと続く未来の水産業の形を提案しています。彼らが名乗る「フィッシャーマン」とは、「魚介類を獲る&養殖する」だけでなく、「加工する」「卸す」「情報収集・発信」「売る」など、水産業の仕組みに関わる全てのひとの事。「2024年までに、三陸に多様な能力をもつフィッシャーマンたちを1000人増やす」というビジョンを掲げ、幅広い産業との連携しながら着々とその輪を広げています。
代表を務めるのは今回のゲスト阿部勝太さん。3代続く石巻のワカメ漁師の家に生まれ、高校卒業後は地元を離れて、旅館の営業、バーテンダーなど様々な職業を経験。24歳の時に石巻に戻り漁師業を継ぎ、そのおよそ2年後の2011年、東日本大震災に遭い自宅、船、作業場を失う経験をされたとの事。復興の過程で仲間の若い漁師たちと、水産業の課題について話し合うことから始め、震災から3年を経た2014年夏、仲間の漁師や鮮魚店、他ジャンルの人も含めた13名でフィッシャーマン・ジャパンを立ち上げました。
僕と阿部さんとの出会いは、2020年の5月、コミュニティの勉強会で阿部さんのお話を伺い、地域や産業の全体感を捉えて未来を考える姿勢と、自ら立ち上げて推進してきたリーダーシップに感銘を受けました。昨夏に名古屋のグルメイベントに出店し牡蠣やホタテを振る舞われた阿部さんに、ビオラジご出演を依頼して今に至ります。改めて阿部さんのご経験と想いを丁寧に伺っていこうと思います。