お盆休みで帰省されている方も多いかと思います。私も先日、岐阜の実家へ行ってきました。両親はもう他界していますが、現在は兄が週に一度ほど泊まり込み、家の管理をしてくれています。
久しぶりに実家に入って感じたのは、人がいない空間の空気の淀みです。
7歳の娘も何かを感じ取ったようで、「怖いけど頑張る」と言いながら玄関を通っていました。人が住まなくなると、雰囲気まで変わってしまうものですね。
それでも、両親が生きていた頃の面影を感じられる場所は、大切にしたいと思っています。
もちろん、ご両親が健在な方もいらっしゃるでしょう。
久しぶりに会った際、「少し認知機能が進んだかな?」と心配になることはありませんか。
私自身も更年期を迎え、親も70代、80代と高齢になる中で、家族の体調の変化を実感することが増えました。
いつまでも楽しい時間を過ごしたいと願うものですが、年々変化していくのは避けられない人間の性(さが)なのかもしれません。
最近私が注目しているのは、更年期と認知症の関係です。更年期に入ると、頭に霧がかかったようにスッキリしない「ブレインフォグ」という状態を経験することがあります。
「名前が思い出せない」「思考能力が落ちた」「やる気が出ない」といった症状は、コロナ後遺症としても知られるようになりましたが、実は更年期の女性にも多く見られます。
これらは一過性のものですが、放置せず「今、何を言おうとしたんだっけ?」と自分の状態を丁寧に見つめ直すことが大切です。
##女性ホルモンと脳を守る「お掃除システム」
実は、女性ホルモン(エストロゲン)は脳に大きな影響を与えています。血管を守り、神経細胞を保護し、エネルギー産生の場であるミトコンドリアを活性化させるなど、骨だけでなく脳も守ってくれているのです。
また、更年期には睡眠の質が低下しがちですが、これも脳には悪影響です。脳には「グリンパティックシステム」というお掃除機能があり、睡眠中に脳脊髄液が老廃物を回収してくれます。睡眠不足や血流低下はこのシステムを停滞させ、ブレインフォグの原因となります。
### 漢方の知恵「補腎」と「活血」で脳を健やかに
脳の状態を整えるには、ホルモン療法だけでなく、自分自身の体の力を高めることも重要です。漢方では、ホルモンや生殖系を司る「腎(じん)」を補う「補腎(ほじん)」と、血の巡りを良くする「活血(かっけつ)」という考え方を大切にします。
私の中医学の師である秋元先生もおっしゃっていますが、女性はとにかく「血(ち)」が不足しがちです。若い頃からの貧血や、生理中のあくび・眠気などは血不足のサイン。まずは血を補い、脳の血流をしっかり確保することが、将来の認知症予防につながります。
### 更年期は認知症予防の「ゴールデンタイム」
認知症は遺伝的な要素や、同じ生活習慣による影響も大きいと言われています。特に女性は男性よりも長寿である分、アルツハイマー患者の約3分の2を女性が占めるというデータもあります。
だからこそ、閉経前後の10年間である「更年期(プレ更年期を含む40代以降)」は、認知症を防ぐための「ゴールデンタイム」なのです。
最後に、、
認知症のことばかり考えて不安になるのは寂しいものです。脳に「楽しい」「嬉しい」という感情を覚えさせることは、何よりの予防になります。ぜひ、笑顔で過ごす時間を増やしていきましょう。
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