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快食ボイス690・古い雑誌を捨てながら、過去の時間を拾っている

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はじめに 年末でリスナーの皆様も忙しい時期なので、少し気の抜けた話がしたい。 と、自分では思っているが、AIに言わせると昨日の話も相変わらず全然緩くないと指摘された。 ここしばらく続けているのが、部屋に溜まりに溜まった本と雑誌の整理だ。 本はかなり処分が進み、本棚にも余白が生まれ、作家別に並べ直す余裕も出てきた。 問題は、最後まで残った雑誌だ。 --- 雑誌が2メートル分残っているという現実 雑誌も相当量を処分した。 それでも、平積みで横に並べると、まだおよそ2メートル分は残っている。 冊数にすれば、軽く100冊は超えているだろう。 これを一気に判断するのは難しい。 そこで今は、少しずつ読み返しながら「残すもの」と「手放すもの」を選別している。 --- トイレは、最高の選別スペースである 僕はトイレに、雑誌用の簡単なラックを置いている。 トイレは何もせずにぼーっとするには、どうにも落ち着かない。 だからこそ、ここを「仕組み化」する。 一か月もあれば、トイレにいる時間だけで一冊は読み終わる。 新しい雑誌はもう買っていないので、今はひたすら選別作業に使っている。 これは昨日話した「仕組み化」の延長線上にある。 隙間時間を、どう扱うかという話だ。 --- 隙間時間と音声配信の相性 隙間時間の活用という点では、音声配信も欠かせない存在だ。 ポッドキャスト、Spotify、Voicy。中でも一番聴いているのはVoicyである。 電車やバスでの移動時間、歩いている時間。 走っているときはさすがに音楽にするが、歩く程度なら音声配信は十分に聴ける。 車の運転中などは、むしろ最適だ。 一度で理解できない回は、二度三度と聴き直す。 長距離移動のときなどは、これ以上ない学びの時間になる。 コテンラジオのような長尺コンテンツは、特にオススメ。 正月の帰省など、移動時間が長い人には、ぜひ試してほしい。 --- 料理雑誌と、30年分の時間 僕が買い続けてきた雑誌は、「料理王国」と、その後分かれた「料理通信」。 それと「dancyu」も、創刊号から30年買い続けた。 初期の号はかなり処分したが、それでも膨大な量が残っている。 そして、今読み返してみると、やはり面白い。 7〜8年前、あるいは10年前の雑誌を読むと、当時の空気がはっきりと感じられる。 「ああ、この頃は今より景気が良かったのだな」と、今になって気づくことも多い。 --- 雑誌は「未来」を内包している 雑誌に載っているのは、取材当時の「現在」である。 しかし、今それを読む私たちは、その先の未来をすでに知っている。 掲載されていた店は、その後どうなったのか。 スターシェフは、今も活躍しているのか。 予約困難店になった店、姿を消した店、消息が分からなくなったり、亡くなった料理人。 当時の記事を読み、現在を調べ、その差分を見る。 すると、雑誌の中の物語が、時間軸を伴って立ち上がってくる。 これは、雑誌のクオリティが高いからこそできる楽しみ方だと、つくづく思う。 --- 残すという選択 最終的には、2メートル分ある雑誌を、1メートル程度まで減らせればと考えている。 それくらいなら、本棚に「雑誌のためのスペース」として残してもいい。 これから先、新しい雑誌を買うことは、もうほとんどないだろう。 だからこそ、「これは神回だ」と思える号だけを手元に残したい。 ページをめくれば、当時の空気と、自分の時間と、編集者たちの仕事が一緒に立ち上がる。 それを、たまに味わえれば、それで十分だ。 --- おわりに 雑誌文化が消えていくのは、やはり寂しい。 高校生の頃に夢中で読んだ雑誌たち、今思えば嘘も多かったが、それも含めて時代だった。 そんな悲喜こもごもを感じながら、今日も雑誌を選別している。 捨てているようで、実は時間と記憶を拾い直しているのかもしれない(トイレで💦)。
14時間前
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