はじめに
新年明けましておめでとうございます。
今回は、2026年の年明け早々に体験した、なかなかに骨の折れる帰宅の話をしてみたいと思う。
箱根駅伝を実家で見終え、凍結の情報を気にしながら福山市を出発したのが午後3時。
結果から言えば、自宅に戻るまでに約6時間を要することになった。
ただの愚痴ではなく、この出来事から感じた「判断」「経験」「選択肢」について話してみたい。
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天候は、途中から一気に牙をむいた
出発直後は、正直なところ拍子抜けするほど順調だった。
ところが西条インターチェンジ付近で、様子が変わる。
雪が降り始め、「これはまずいかもしれない」と思ったものの、路面にはまだ積雪がない。
迷っているうちにインターを通り過ぎてしまい、「次で降りよう」と自分に言い聞かせながら進む。
ファクトとして大切なことは、雪道の運転に慣れていないということだ。
事故経験はないが、それは「経験がない」だけでもある。
経験が乏しいのに自信を持つのは、ただの過信だ。
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規制と渋滞、そして選択肢の消失
志和インターチェンジにたどり着いた頃、事態はさらに悪化する。
ちょうど自分が降りたタイミングで、そこから先は冬タイヤ規制に切り替わった。
年始、帰省ラッシュ。
九州ナンバーの車が多く、当然ながら冬タイヤを履いていない。
料金所まで30分以上。
料金所を抜けても、ほとんど動かない。
下道に出ても状況は変わらず、タイヤの空転音があちこちから聞こえてくる。
「事故が起きない方がおかしい」状況だった。
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「進めない人」と「降りられる人」
ここで意識したのは、人によって選択肢の数が違うという事実だ。
小さな子どもがいる人。
高齢者を乗せている人。
体力に不安がある人。
そういう人たちは、どれだけ危険でも「車で進み続ける」しかない。
それは責められない。
選択肢がないのだから。
一方で、自分はどうか。
一人だし、体力があるし、雪の中を歩く経験もある。
時間はかかっても、別の手段が取れる。
だったら、自分が無理に車を路上に出し続けるべきではないと判断した。
事故を起こせば、周囲にも、緊急車両にも、さらなる迷惑をかける。
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ベストはなく、ベターしかなかった
正解はなかったと思う。
あったのは、よりマシな選択肢だけだ。
車を置き、八本松駅まで歩く。
結果として、雪に埋もれた歩道を1時間半。
普通のランニングシューズだったため、つま先から水が入り、感覚がなくなるほど冷えた。
決して楽な判断ではない。
それでも、自分にとってはそれが「ベター」だった。
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6時間かけて、家に戻る
電車は止まりながらも動いてくれた。
八本松から広島市内まで、さらに2時間くらい。
バスの状況が読めなかったので、最寄り駅から再び歩く。
福山市の実家を出てから、結局自宅に着くまで約6時間。
久しぶりに「なかなかの経験」をしたと思う。
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経験しなければ、理解できないこと
こういう出来事があると、はっきり思う。
人は、経験しないと本当には学べない。
どれだけ見聞きしても、実感を伴わなければ理解は浅いままだ。
大変ではあったが、学びは確かにあった。
もちろん、正月に能登で被災された方々の苦労に比べれば、これは取るに足らない話だ。
暖かい家で眠れること自体が、すでに恵まれている。
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おわりに
新年早々、波乱のスタートではあった。
それでも、無事に帰宅できたことに感謝している。
凍結や規制が予想される日は、ぜひ道路情報を確認した上で行動してほしい。
「行けるかどうか」ではなく、「無理をしない選択肢があるかどうか」を考えること。
今年もいろいろあるだろうが「よりマシな選択」を積み重ねて行くことが大切だと僕は思う。